CVAアフェクティブフォームを導入します!
新着ニュース 2025年04月21日
CVAスコアとは、なんぞや。
「スペシャルティコーヒーという概念がなくなる」という衝撃的な話を聞かされたのは2024年の秋でした。
日本に数知れずあるスペシャルティコーヒーのお店は、どうなってしまうんだろう。とても動揺したのを覚えています。
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スペシャルティコーヒーの評価法の仕組みは、2003年にSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)が運用を始めてから、20年以上も変わらずに使用されてきました。
カッピングスコアの点数がひとり歩きをしたり、正しく使われないことも発生していました。
というのも、コーヒーの新たな品種や精製方法が増えたことと、様々な趣向のコーヒーが増加してきたことによって既存のSCAAのカッピング評価法が十分に対応出来なくなってきたという背景があります。
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不自然な程フルーティーなコーヒー、ワインやウイスキーの風味を付けたコーヒー、私は個人的にはインフューズドコーヒーと言われるものが苦手ではあります。
ただ、スペシャルティコーヒーの点数によって「このコーヒーは価値が高く美味しい」という先入観があったことは否めません。
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そこでSCAAは新たなコーヒーの価値評価の仕組みを段階的に試験運用し、2024年から新しいコーヒーの評価システム【CVA~コーヒー価値評価】が始まりました。
まだ日本でも導入されている店舗様はほぼないかと思われますが、数年後には増えていくのではないのでしょうか。
導入にあたって既存の「ブラジル鑑定方式 COB方式」やSCAAカッピングフォームもおさらいし、再度知識を深めました。
特に難しかったのは、『グリーングレーディング』といわれる生豆の鑑定です。
普段品質の良いコーヒーばかりを取り扱っているため、黒豆や発酵豆、パーチメントコーヒー等を実際に見たことがなかったのです。
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カッピングの練習では、品質の良くないコーヒーをどの焙煎ミスに該当しているかを見極めることはとても苦戦しました。
当店ではもちろん品質の良いものしか仕入れることはありませんが、こうした既存の評価法を学んだり、ハイコマーシャルのコーヒーの焙煎ミスを見極めていくことは、必ず今の私に活きることだと確信しております。
CVAアフェクティブフォームの導入にあたって、当店のコーヒーのコンセプトを改めて決めなければCVAスコアが使用できないこともひとつの試練でした。
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▼当店のコーヒーのコンセプト▼
『品質の良いニュークロップの生豆だけができうる、冷めてからも透明感のある甘さが持続できる味わいを体現できるようなコーヒーを提供する』
このコンセプトに基づいたCVAスコアを、メニュー表にも記載しています。
是非冷めてからの生豆本来のコーヒーの質感や透明感のある甘さをお楽しみいただければと思います。